Silent corticotroph adenoma(SCA)の臨床像:南カリフォルニア大学での100例の長期観察より

公開日:

2021年6月11日  

最終更新日:

2021年10月21日

【背景】

SCAはACTHには陽性であるがCushing病症状を伴わず,いわゆる非機能性下垂体腺腫に入るが,その病態,予後について充分に明らかではない.南カリフォルニア大学(USC)脳外科は自験のSCA100例を平均35ヵ月追跡し,その他の非機能性下垂体腺腫(NFA)841例と比較してその臨床像を求めた.SCAはNFAに比較して女性が多く(60 vs. 45.8%,p=.007),平均年齢が若く(50.5 vs. 54.6歳,p=.008),脳神経症状(13 vs. 5.7%,p=.005),頭痛(53 vs. 42.3%,p=.042)で発症する頻度が高かった.