腫瘍上下径は非機能性下垂体腺腫術後の尿崩症の予測因子である:ソウル大学の168例から

公開日:

2021年6月29日  

最終更新日:

2021年10月21日

【背景】

下垂体腺腫手術後の尿崩症はおよそ10~30%の高頻度で認められ(文献1),時に重篤な転帰を招く(文献2).その発生の予測因子は過去の報告では必ずしも一定していない.ソウル大学のチームは最近4年間に経蝶形骨洞手術を行い6ヵ月以上追跡可能であった非機能性下垂体腺腫患者168例を対象に尿崩症発生の予測因子を求めた.術後尿量>5 mL/kg/hrかつNa濃度>145 mmol/Lか連続した2回の検査間でNa濃度が3 mmol/L以上の上昇を示したときに尿崩症と診断した.