鞍上部くも膜のう胞の成人例23例:北京天壇病院

公開日:

2021年7月26日  

最終更新日:

2021年10月1日

【背景】

鞍上部くも膜のう胞は頭蓋内のう胞性疾患の11.3%を占め,閉塞性水頭症,内分泌障害などを引き起こす(文献1,2,3).北京天壇病院脳外科は最近15年間に内視鏡下開窓術を行った23成人症例(平均年齢34.9歳,18~64)を基に,本疾患の病態を検討した.平均のう胞体積は40 cm3(12~73)で,水頭症は87.0%で認められた.臨床症状は脳圧亢進症状73.9%,視機能障害69.6%,内分泌症状30.4%であった.水頭症を呈した症例ではEvansインデックス(EI)は平均44.8%,frontooccipital horn ratio(FOHR)は49.6%であった.