経蝶形骨洞手術における予防的ステロイド剤投与の実態(2010~2016年):日本におけるDPCの解析から

公開日:

2021年7月31日  

最終更新日:

2021年10月1日

【背景】

経蝶形骨洞手術前に予防的ステロイド投与が行われることが多いが,その要否は議論の的である(文献1,2,3).日本医科大学のHattoriらは2010年から2016年のDPCデータベースからクッシング病を除く下垂体疾患で経蝶形骨洞手術を受けた1,813例(頭蓋咽頭腫15例を含む)を対象に我が国における臨床現場での実践をまとめた.45%が内視鏡下手術.949例(52%)が予防的にステロイド剤の術前経静脈的投与を受け,864例は受けなかった.投与されたステロイド製剤はヒドロコルチゾン743例,デキサメタゾン151例,メチルプレドニゾロン76例,ベタメタゾン40例,プレドニゾロン4例であった.