クッシング病合併妊娠をどうするか:42報55例62妊娠のシステマティック・レビュー

公開日:

2021年9月21日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

クッシング病(CD)ではアンドロゲンの過剰も伴うために妊娠は困難で報告は少なく,CD合併妊娠の適切な診断・管理法は不明である.本稿は全インド医科大学の内分泌学代謝科の手による自験例報告と42報55例62妊娠のレビューである.著者らの経験例は経2産の26歳で,約2年前から典型的なCD症状と皮膚黒色菌糸症が出現していた.15週で妊娠が確認され,同時にACTH依存性高コルチゾール血症が診断された.MRIで約6 mmの微小腺腫が発見されたので,20週で経蝶形骨洞手術(TSS)が施行された.術後血中ACTH,コルチゾールのレベルは低下し,コルチゾール補充下,40週での経膣分娩で問題なく3 kg体重児を出産した.