非機能性下垂体腺腫に対してカベルゴリンを試すべきか:誌上ディベート

公開日:

2021年9月21日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

非機能性下垂体腺腫(NFPA)にカベルゴリン(CB)を投与すべきだろうか.本稿はこのテーマに関する誌上ディベートである.
[賛成]NFPA術後腫瘍残存例のうち55例には術後早期から,24例には増大確認後からCBを投与したところ,腫瘍コントロール(縮小か不変)は術後早期群で87%,増大確認後群で49%であった(p<.0001)(文献1).NFPA術後腫瘍残存116例に対するRCTでは,腫瘍増大はCB群で5%,非投与群で16%であった(p=.01)(文献2).この2報を含めた6報281例では腫瘍縮小はCB群38%で,非投与群5%であった.CBの副作用の多くは一過性で,投与中止によって回復する.