のう胞性下垂体腺腫とラトケ嚢胞の鑑別には造影3D-FLAIRが役にたつ

公開日:

2021年9月28日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

のう胞性下垂体腺腫(CPA)とラトケ嚢胞(RCC)のMRIによる鑑別は時に難しいことがある.宮崎大学のAzumaらは両者の鑑別における造影3D-FLAIRの有用性について検討した.対象はRCC6例とCPA6例.全例で3TMRIを用いて,造影剤投与の前後でT1強調像と3D-FLAIR像を得た.臨床情報にブラインドの2人の放射線科医がのう胞壁の造影程度を3段階(グレード2:のう胞壁全体とのう胞内縁全周が造影される,グレード1:のう胞壁かのう胞内縁の一部が造影される,グレード0:いずれも全く造影されない)に分けた.続いて臨床情報にブラインドの1人の放射線科医がこれらの所見に基づいて,診断を下した.