免疫療法関連下垂体炎と原発性下垂体炎はどう違うのか:116例の解析

公開日:

2021年12月9日  

最終更新日:

2022年2月2日

【背景】

免疫療法関連下垂体炎(IIH)と原発性下垂体炎(PH)はどう違うのか.本稿はドイツ2施設,英国1施設で診断された下垂体炎116例(IIH56例,PH60例)の臨床像の解析である.患者にはACTH負荷試験やGHRH-アルギニン負荷試験を含む系統的な内分泌学的な評価が行われた.追跡期間はIIHで18ヵ月,PHで69ヵ月であった.免疫チェックポイント阻害薬投与からIIH診断までは中央値3ヵ月.男性患者の割合はIIHで64%と,PHでの27%に比べて大きく(p<.001) ,男性例は女性例より多系統の下垂体ホルモンが障害されていた(p<.001).