ダンベル型下垂体腺腫のドーム/ネック面積比が1.9以上だと経蝶形骨洞手術後に鞍隔膜上成分が残りやすい

公開日:

2022年2月16日  

最終更新日:

2022年10月4日

【背景】

鞍隔膜裂孔部にくびれを有するダンベル型の下垂体腺腫に対する経蝶形骨洞手術では,鞍隔膜上成分の下降が得られず,摘出が不十分に終わったり(文献1,2),残った鞍隔膜上腫瘍内に出血を来たし術後視力低下の原因となることが多い(文献3).Mickoらウィーン大学とUSCのチームは過去10年間に通常の経鼻経蝶形骨洞手術を行ったダンベル型下垂体腺腫99例(非機能性腺腫95例,最大腫瘍径平均33 mm[17~71],平均体積13 cm³[2~88])を解析して,鞍隔膜上成分の下降・非下降を予測する因子を検出した.いわゆる拡大経蝶形骨洞法を行ったケースは対象から除外されている.