公開日:
2022年2月16日最終更新日:
2024年6月13日【背景】
非機能性下垂体腺腫は成人発症成長ホルモン欠損症(AGHD)の最大の原因であるが(文献1,2,3),摘出手術後にGH分泌能が改善するものや,むしろ悪化するものがある.広島大学のKinoshitaらは過去15年間に経蝶形骨洞的摘出術を実施した非機能性下垂体腺腫患者276例(男性143例,年齢中央値60歳)を対象に,手術後の成長ホルモン分泌能回復に及ぼす因子を検討した.GH分泌能の評価は,手術前と3ヵ月後のGH負荷試験(ITTあるいはアルギニン負荷)に基づいた.負荷試験におけるGH頂値<1.8 ng/mLをGHDと判定した.
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