下垂体腺腫に対する一次治療としてのガンマナイフの効果と下垂体機能障害:1,381例のメタ解析

公開日:

2022年5月18日  

最終更新日:

2022年10月4日

【背景】

術後残存下垂体腺腫に対するガンマナイフ後に,下垂体機能障害が出現する頻度は20~30%と稀ではない(文献1,2,3).最近,手術療法が困難あるいは手術による根治が困難と予想される下垂体腺腫に対して最初からガンマナイフを行うという治療戦略も出現している(文献4,5).本稿はこのような一次ガンマナイフの効果と照射後の下垂体機能障害に関する24報告1,381例を対象としたメタ解析である.腫瘍の内訳はプロラクチノーマ32.4%,成長ホルモン産生腺腫31.5%,非機能性腺腫20.9%,ACTH産生腺腫13.4%などであった.腫瘍体積中央値は1.6 cm ³で,83.8%がマクロアデノーマであった.