中枢性尿崩症の原因診断におけるラブフィリン3A測定の実践的意義:単一施設連続15症例の検討

公開日:

2022年5月18日  

最終更新日:

2023年1月24日

【背景】

ラブフィリン3Aは名古屋大学の研究チームが発見したリンパ球性漏斗下垂体後葉炎(LINH)の原因抗原であり,血清抗ラブフィリン3A抗体は下垂体後葉炎の特異的診断マーカーとして注目されている(文献1,2).従来は後方視的解析にとどまっていたが,本稿はリアルワールドにおける,同抗体測定の意義を検討したものである.対象症例は2013年から2020年に仙台医療センターを受診した中枢性尿崩症の連続15例.全例で高張食塩水試験中のAVPの無反応によって中枢性尿崩症が診断された.