術前OCTを用いた下垂体部腫瘍手術後の視機能の改善予測にはRNFLよりもGCLの方が有用

公開日:

2022年11月21日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

近年,光干渉断層計(OCT)が下垂体部腫瘍に対する手術後の視機能回復の予測に用いられている(文献1,2,3,4).その指標として網膜内の乳頭周囲網膜神経線維層(pRNFL)と黄斑部神経節細胞層(mGCL)の菲薄化が用いられてきたが,両者を直接に比較した研究はなかった.王立メルボルン大学眼科・脳外科などのチームは,下垂体腺腫83例を含む108例(216眼)を対象に,下垂体部腫瘍に対する摘出手術(経蝶形骨洞手術:93.5%)後2年目の視機能予測におけるpRNFLとmGCLの精度を比較した.