先端巨大症における術後低Na血症は他の下垂体腺腫と異なる

公開日:

2023年3月6日  

最終更新日:

2023年9月13日

【背景】

遅発性術後低ナトリウム血症(Delayed postoperative hyponatremia:DPH)は,下垂体病変に対する経蝶形骨洞手術後,約1週間をピークに発生する.先端巨大症は体液貯留傾向を示す特徴から他の下垂体腺腫と異なる術後経過を辿る可能性があるが,先端巨大症におけるDPHを検討した報告は少ない.本稿は鹿児島大学脳神経外科単一施設で,経蝶形骨洞手術を受けた先端巨大症を対象にDPHの予測因子,臨床経過を検討したものである.対象は94例,平均年齢52.0±14.7歳.術前薬物治療歴,下垂体卒中発症例,血液透析患者,小児例は除外した.