アグレッシブ下垂体腫瘍と下垂体癌の臨床像:欧州内分泌学会サーベイの171例

公開日:

2023年5月1日  

最終更新日:

2023年11月28日

【背景】

アグレッシブ下垂体腫瘍(APT)および下垂体癌(PC)の治療は困難で,有効な治療法は確立されていない.このAPT/PCについて,欧州内分泌学会は2015-2016年にサーベイを行い,欧州を中心に165症例を塊集し2018年に発表している(文献1).今回,2020-2021年に第2回目サーベイを行い,新規登録症例を含めた全171例(APT121例,PC50例)を解析した.初診時,APT/PCの96%は大型腫瘍か巨大腫瘍であったが,6例は微小腫瘍(<10 mm)であった.57%は当初,臨床的に良性と考えられたが,中央値5.5年の経過でアグレッシブな性状を示すようになった.