プロラクチン産生下垂体腫瘍に対するドパミン作動薬投与下で妊娠した場合の出産・児発育の安全性:言語獲得の遅れがあるかも

公開日:

2024年4月1日  

最終更新日:

2024年10月5日

【背景】

ドパミン作動薬は胎盤を通過するため,プロラクチン産生PitNETに対するドパミン作動薬投与下での妊娠が判明した場合,投薬を中止することが推奨されている(文献1).ただし,短期間とはいえ胎児に移行したドパミン作動薬が妊娠経過や出生児の発達に悪影響を及ぼす懸念については完全払拭されているわけではない.
トリノ大学の内分泌科などのチームは,こうした問題を解明するために,ドパミン作動薬のみで妊娠に至ったプロラクチン産生PitNET43症例58妊娠を後方視的に解析した.40妊娠はカベルゴリン(CAB)投与下で,18妊娠はブロモクリプチン(BRM)投与下で達成されていた.