下垂体炎を伴ったラトケのう胞の臨床像:虎の門病院の11例

公開日:

2025年8月23日  

最終更新日:

2026年7月30日

【背景】

ラトケのう胞(RCC)の3割以上に下垂体炎が引き起こされることが知られているが(文献1),その報告は意外に少なく,2008年のレビューでは14例に留まっており(文献2),RCCに伴う下垂体炎の頻度,発症機序,臨床像は明らかではない.虎の門病院間脳下垂体外科は,2011年から2023年までに経鼻内視鏡手術が施行された自験のRCC106例のうち,病理学的に下垂体前葉への顕著なリンパ球浸潤を示し,かつMRIでのう胞壁の著明な肥厚と下垂体茎径の腫大(>3.5 mm)を呈したことによって下垂体炎合併型RCCと診断された症例11例(中央値36歳)を抽出し,下垂体炎を伴わない通常型RCC95例(中央値51歳)と比較した.