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2025年3月28日最終更新日:
2025年10月16日【背景】
頭蓋内の胚腫は放射線・化学療法への反応が良好で,10年生存は86-92%に達する(文献1,2).しかし再発も稀ではなく,再発例の予後は不良であり(文献3),早期の診断と積極的な治療が必要となる(文献4,5).
広島大学のDowakiらは1989年以降に治療した胚腫78例のうち再発した胚腫16例(男性14例,女性2例)と再発のなかった62例について後方視的に解析して,再発胚腫の特徴と適切な治療法について検討した.初回治療時の全脳全脊髄照射(CSI)施行は3例だけで,いずれも再発はなかった.局所のみの照射(再発群50% vs 非再発群12.9%)は再発のリスク因子であった(p =.0072).
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