非機能性下垂体腫瘍101例における頭痛に関する前向き研究:その頻度,リスク因子,予後

公開日:

2024年10月16日  

最終更新日:

2025年10月16日

【背景】

頭痛は非機能性下垂体腫瘍患者の33-72%で認められるが(文献1,2),その転帰に関する前向き研究は少ない.スウェーデン・ヨーテボリ大学脳外科のチームは,2015年以降に経蝶形骨洞手術を行った非機能性下垂体腫瘍の連続101例を対象に,MIDAS(頭痛日常生活支障度質問表)とEQ-VASを術前と術後12ヵ月目に評価し,手術が頭痛の頻度や重症度,生活の質に与える影響を前向きに解析した.
術前,27例(27%)が日常生活に支障を及ぼすような頭痛(MIDASグレード ≥II)を訴えた.この27症例のMIDAS中央値は術前60(IQR:19–140)から術後10(0–49)に低下した(p =.004).